保護犬のお迎え

今回は、シェンノワール初の保護犬のお話です。

昨年11月にシェンノワールにやってきた元保護犬のヤムちゃん(Mix♀ 推定5歳)。すっかり新しい環境にも慣れたようで、たまに遭遇するとものすごく尻尾を振りながら挨拶しにきてくれます。

そんなヤムちゃんは、保護施設にボランティアに来ていた入居者さんと出会い、見事そのハートを射止めてシェンノワールの仲間入りを果たしたわけですが、ここにたどり着くまでにはいくつかのステップがありました。今回はそのステップや保護犬に対して思ったことを書きたいと思います。

■一人暮らしと保護犬

ここ最近、保護犬を取り上げたテレビ番組も増え、犬を手に入れる手段がペットショップやブリーダー以外にもあることが認識されるようになってきました。ですが、保護犬の譲り受けは他と比べてなかなかハードルが高く、当たり前なのですが ”幸せにしてあげられないと人” は譲ってもらうことができません。その中には、長時間お留守番させることが前提の一人暮らしの人が含まれてしまうことが多く、“一人暮らしの人には譲渡できない”とする保護団体は少なくないようです。

このように保護団体が譲渡に一定の条件を設けることは、また保護犬に戻ってしまうリスクや最悪のケースとして保健所に持ち込まれてしまうリスクを極力避けるためであり、当然必要なことです。なので、”この人なら大丈夫”という個別判断ができない以上、一人暮らしを一律NGとする条件もやむを得ないと思います。

ただその一方で、保護団体には「1頭でも多くの保護犬に新しい飼い主を見つけてあげたい!」という熱い思いがあるのも事実。なので、保護団体の方にサポート体制のあるシェンノワールをご理解いただければ、一人暮らしであっても保護犬を迎えることができるのでは…と私達大家には以前より密かな野望?がありました。

ですのでこれまでも、入居後に犬を飼うという入居者の方には保護犬も選択肢として提示をしてきましたし、必要であれば一緒に保護施設に出向いて交渉する事も視野に入れていました。これはこれで小さな保護活動の一環と言えるのかもしれませんが、それ以前に、成犬から飼える保護犬は大きさがわかること、自分にあった性格のコを選びやすいこと、世話やしつけが仔犬よりも楽なこと、と一人暮らしで飼うことのメリットがたくさんあり、オススメする理由があったからです。

そんなわけで、保護犬を飼いたいという入居者さんの想いに、私達大家も初めから大賛成でした。幸いヤムちゃんがいた保護団体は一人暮らしNGの条件はなく(ただし里親になった人に何かあった場合に、譲渡したコの面倒を見てくれる保証人が別途必要)、また入居者さんがボランティアをされていたこともあり、特に大きな障害もなく譲渡してもらえることになりました。

■譲渡までの流れ

ヤムちゃんがいた保護団体では、ホームページ上のフォームから譲渡希望を申請します。申請フォームには、住所氏名の他、家族構成や住環境、主に世話をする人、お留守番をさせる時間などの質問事項があり、その内容での審査をクリアすると、電話等で譲渡に向けた話し合いが持たれます。このやり取りの中で、保護団体に“幸せにしてあげられる人”と判断されれば、次のステップであるトライアルに進むことができるという仕組みです。

このトライアル期間は通常2週間程度であり、この期間は飼う側のお試し期間というよりも、保護団体が“本当にこの人に譲って大丈夫なのか?”を確認する期間という位置付けになります。ヤムちゃんの場合はメールベースでの定期的な状況確認があったようですが、これを怠ってしまった場合や不適切?な報告をしてしまった場合は、“幸せにしてあげられない人”と判断されて、譲渡はなかったことに…という流れになるわけです。

■保護犬の引き渡し

基本的に、トライアル開始時の保護犬の引き渡しは、飼育環境の確認を目的として保護団体の方が自宅まで連れてきてくれるようです。ヤムちゃんの場合も例外ではなく、シェンノワールでの引き渡しとなりました。

引き渡し当日、保護団体の方の車から降りてきたヤムちゃんは慣れない小旅行に少し疲れた様子でしたが、初めての人間にも物おじしないフレンドリーな性格がにじみ出ていました。

↓シェンノワールに到着した直後の緊張気味のヤムちゃん

私達大家は保護団体の方とは初対面でしたのでその場で簡単な挨拶を済ませ、ヤムちゃんとともにさっそく入居者さんのお部屋にあがりました。新しい環境に興味津々のヤムちゃんは、いろいろな場所の匂いを嗅ぎながらお部屋の中をひととおり探検し、入居者さんが用意したサークルに入って一休みです。
入居者さんと保護団体の方は、そのサークルの横で、事前に準備するよう指示を受けていたクレートや食器・迷子札の確認や、これから2週間のトライアルとその後の正式譲渡までの流れ、ゴハンのあげ方や散歩、狂犬病予防やフィラリア予防、ワクチン接種などについてお話しされていました。

このやりとりを私達大家もヤムちゃんの様子を見ながら聞いていたのですが、私達が少し気掛かりだったのは、ヤムちゃんの排泄タイミングです。
一人暮らしの場合は、家の中で排泄が出来るか出来ないかで飼いやすさが大きく違ってくるので、ヤムちゃんの場合を聞いてみたのですが、保護施設にいた時の排泄は屋外だったとのこと。保護される前の状況はわかりませんが、そうなると、どれだけ排泄の間隔をあけることが出来るかというのがとても重要なポイントになります。
幸いヤムちゃんの排泄タイムは、朝のお庭と夕方のお散歩のみで、施設内の解放タイム以外はクレートで過ごしていたそうなので、入居者さんのライフサイクルに合わせられることが確認できました。もちろん保護団体の方には事前に一人暮らしのことは伝えているので、そのあたりも含めての譲渡OKの判断だったと思いますが、今後、シェンノワールに成犬を迎える場合は、排泄の仕方やタイミングは事前に確認すべきポイントだと思いました。

■保護犬を迎えて思うこと

ヤムちゃんがシェンノワールにやってきて早くも2ヶ月が経ちますが、上手にお留守番もできているようで、特に問題なく生活できているようです。まさに成犬から飼うメリットである、性格もわかっていて仔犬のように手がかかることもないというお手本のようなケースです。

犬を飼うこと自体が初めてという入居者さんにとっては、すべてが初めてのことなので緊張の毎日だったと思いますが、私達も同行した初めてのお散歩や初めての動物病院では、あまり物おじしないヤムちゃんが入居者さんを優しくリードしてあげているような印象すらあり(笑)、本当にベストパートナーだと思いました。

今回私達も、保護団体からの犬の譲渡を体験させていただき、シェンノワールの大家としてとても勉強になりました。また、今後シェンノワール入居後にワンちゃんを迎える方がいた場合は、迷わず保護犬も選択肢としてオススメできるという自信にもなりました。

ヤムちゃんの飼い主さん、このような機会を与えてくださり本当にありがとうございました!
ヤムちゃん、素敵な飼い主さんと、末永く第3の犬生を楽しんください!(できればシェンノワールで 笑)

以上、シェンノワール初の保護犬のお話でした。めでたしめでたし。

(本ブログは、事前に入居者の方のご了承を得て掲載しています)

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