「シェンノワールを始めたワケ」の前半戦では、少し私の人生に足を踏み入れて書いてみましたが、後半戦はさらにもう一歩踏み込んだ話になります。
前半戦が“上心”ならば後半戦は“下心”?
やっぱり人間の一番の原動力なんてそんなものではないでしょうか(笑)
■犬友の存在
Karubiを飼ってからハマりにハマったドッグトレーナーのレッスンでしたが、仕事の忙しさもあり2年弱で卒業することになりました。(“卒業”って大袈裟な、という感じですが、師匠たるトレーナーの甲斐犬が災害救助犬だったので、私もゆくゆくはKarubiを災害救助犬に!と結構真剣にトレーニングをしていたのです 汗)
トレーニングを辞めたことで、目標を見失ってしまい、さらにはこの2年間はかつてないほどアクティブに過ごしてしまっていたので、「さてこれからどうしよう?」としばらくは心にポッカリと穴が空いたような状態でした。これではまた以前の引きこもり生活に…という不安も少しありましたが、Karubiと公園で遊んだりと外に出る機会はたくさんあったのでその心配はありませんでした。
そしてKarubiの他にも、以前の引きこもり時代と違って、犬友という存在がありました。同じドッグトレーナーの門下生だった甲斐犬“風花”の飼い主(=現夫)の存在です。
同種同年の犬を飼っていた6歳年下の夫(当時は違いますが便宜上「夫」とします)は、ちょうど同じ頃にレッスンを始めたこともあって、鼻息荒い私の中では「負けてなるものか!」とライバル的な存在でした。
ただそうは言っても同じ目標を持つ“同志”だったので、“ふうかるび”と称した合同レッスンの機会も多く、レッスン後も一緒に自主練をしたり、勉強のためにとトレーナーの訪問レッスンに同行したりと、なんだかんだと毎週末一緒に行動をする仲でした。
そして家も近かったので(以前のブログでも書きましたが私が近くに引っ越したので 笑)、レッスン後には実家住まいの夫の家でゴハンをご馳走になったり、仕事が忙しい私に代わって夫がKarubiの世話をしてくれたりと、レッスン以外の面でも何かとお世話になる関係になっていきました。
そんな状態だったので、私がレッスンを辞めた後も、Karubiの散歩をしてくれたり、暇な週末には“ふうかるび”で一緒に散歩に出かけたり、“何かとお世話になる関係”がしばらく続くことになったのです。
■犬友から人生のパートナーに
そんなわけで、レッスンを辞めた後もKarubiと私は楽しい毎日を過ごすことができたのですが、それが日常になってくると「この人(夫)がいなくなってしまったらKarubiと私はどうなるの?」とそら恐ろしく感じるようになっていきました。
そしてそんな関係も5年が経過し私が四十路に突入する頃には、夫への依存度は「このままずっとそばにいてくれないかな〜」という人生レベルに変わり始め、「ここまで居心地の良い関係を続けられるのであれば結婚もありなんじゃ?」と1人勝手な妄想が始まるわけです。(注:この当時、夫はただの友人です)
ただ、結婚を(勝手に)考え始めても、それはそれで一歩が踏み出せない事情がありました。
簡単に言ってしまうと夫の仕事です。夫は今現在も家族が経営する会社で働いていて、厳密に言えば違うのですが自営業なイメージです。
“大企業勤務で安定した収入のあるサラリーマン”を良しとする狭い世界で生きてきた私にとって、自営業は別世界。どうしても不安定なイメージが強く、夫と結婚したら私の目指す“明るい老後”が迎えられないのでは…と思ってしまったのです。
なので「やっぱり結婚は無理だな〜」と思ったり、「でもそばにいて欲しいな〜」と思ったりと、行ったり来たりの葛藤を何度となく繰り返しました。
「結婚しないで今のままでもいいんじゃない?」という選択肢もあったのですが、そこには自分のピンチは何度も助けてもらいながら夫のピンチには結婚してないからと知らん顔なの?というズルい根っこがあったので、それもなんだかなぁと思ったわけです。
最終的に、「どうしても夫のいない人生は考えられない!」「一方的ではなくお互いに支え合えるパートナーになりたい!」と強く思ったので、「夫の仕事がうまく行かなくなった場合でも“明るい老後”を迎えるにはどうすれば良いか?」と前向きな検討を(勝手に)始める段階にコマを進めたのです。(注:この当時も夫はただの友人です 笑)
■そしてシェンノワールへ
まぁ大げさに検討とか言ってますが、要はお金の話です。老後資金を考えるのに、世の中そこまでたくさんの選択肢はありません。ネットで調べたり本屋に行ったりと自分が出来る範囲でぐるぐると考え続けました。
そんな中私のセンサーに引っかかったのが、将来の年金の足しをうたったサラリーマン向けのアパート経営の本でした。
なになにアパート経営?
そういえば以前、犬を飼う人のアパートがあったら面白そう!って思ったことがあったな…と、かつての発想と繋がったのです。
自営業に怖気付いてアパート経営を始めるなんて普通に考えれば理解に苦しむと思いますが、一歩が踏み出せない私にしてみれば、「夫と結婚するにはこれしかない!」というくらい、見事な思いつきだと思ったのです。
「アパートを建てれば、自営業の夫と結婚しても明るい老後を迎えることができる!」と一気にやる気が出てきた私は、夫に「こんなことやりたいって考えてるんだ〜、どう思う?」とさりげなく近づき、「一緒にやらない?」とプロポーズして、見事結婚へと漕ぎ着けたわけです。
■すべては計画通り?
そんなわけで、シェンノワールを始めた一番の理由は「夫と結婚するため」です。
犬友の“同志”だからこそ犬専用にできる!
サラリーマンと違って融通が利く自営業だからこそ、入居者の方の“もしもの時”も対応できる!
忙しかった私をサポートしてくれた面倒見の良い人だからこそ、大家業ができる!
すべてが私の計画通りであり、夫がいなければ成立しないシェンノワールです(笑)
以上が本音で語る「シェンノワールを始めたワケ」です。途中いろいろ省いていますが、それだけでひとブログ書けそうなネタばかりなので、そのうち書いてみたいと思います。